ryunahi妻の手記1
つい、うっかりだった。
息子の体操着背中に貼る名札に、5年2組と記入するはずだったが
生れ故郷の村に伝わる。古代文字を記入してしまった。
しかし、驚きでもある
数10年も使用しない文字を書いてしまうなんて、、、
気をつけねば。
石田亮(村の警護者)手記1
畑に仕掛けて有るトラップを見回っている。
12歳より村の警護をする為、防衛武術を学んできた。
防衛武術は襲ってくる敵を制圧するのが目的だ。
襲ってくる敵が武装していた場合、村を守り自信を守る為に敵を殺害。
見せしめのために、首を狩り晒す事もある。
晒すことにより敵が恐れ、むやみに村に侵入する事が無くなり双方被害が少なくなる。
晒す事は野蛮だが、双方被害が少ないのが一番良いと教えられた。
村の防衛を任され、4年になる。
その間、村を襲撃しに来たのは8回だろうか。
8回の内、トラップで撃退し襲撃者が敗走したのが6回
8回の内、武装集団に襲撃され撃退したのが2回
こんな事が、いつまで続くのだろうか?
田所さとし(シェフ)手記3
正美のおかげで、学校給食調理師の件は上手く動き始めた。
学校での私のポジションは調理師補助として雇われた。どうやら調理師補助ならば、毎日の勤務で無くて良いらしい。
ありがたい、正美には感謝せねば。
しかし、問題は学校給食という低予算で、栄養バランスが良く、大量なのに短時間での調理。
難しい課題だ
課題をクリアし、美味しいカレーライスを作り子供達に食べてもらおう
純粋無垢な、子供たちの舌をうならせよう
そして給食のカレーライスが待ちどうしい。と、子供達に言わせよう
言わすことが出来るならば私の不安である、調理に対する自信も復活するで有ろう。
楽しみだ
北澤正美(田所さとしの元妻)手記1
久しぶりに元夫の田所さとしから連絡があった。
突拍子な内容だった。
私が勤める小学校の給食を作らせて欲しいと
しかも、カレーがメニューの時だけ、調理に参加させてくれ。と
詳しく話を聞くと、どうやら田所は自分の料理の腕に自信が無くなってるようだ。
料理家として有名になり自分のお店を持ち数々のマスメディアに取り上げられたが、今現在作る料理がはたして本当に美味しいのかと。
田所の作る料理は間違いなく美味しい。結婚してた当初は、お店が休みの時は必ず美味しい夕飯を振舞ってくれた。
面白い、有名シェフが身分を明かさず、私の勤める小学校の学校給食をつくるなんて
しかも、作るのはカレーライスのみ
さて、どうしようか?
田所さとし(シェフ)手記2
純粋な評価を得る為に子供に料理を作るわけだが、どのようにすれば可能か考えた。私の身分を明かさず正当な評価をしてもらう為には、どうすれば良いのか?考えた末、有る結論に達した。
学校給食だ
学校給食ならば子供たち皆が食べられ、味の評判も耳に入る事が出来るのではないだろうか?純粋無垢な味の感想を、、、、、
まずは、前妻で有り現小学校校長である正美に連絡を取ろう。そして学校給食を作らせて貰えないか頼んでみよう。
但し、本業であるシェフも手を抜く訳にはならない。
ならば、メニューは一品に絞ろう。
一般的に子供たちが良く知る味
カレーだ。
田所さとし(シェフ)手記1
いつからだろう、私が作る料理が著名な料理評論家に絶賛されマスメディアに取り上げられ持てはやされたのは。
私が作る料理は本当に美味しいのだろうか?
多分、美味しいだろう。だが、全てが美味しいのだろうか?中には、さほど美味しく無いにもかかわらず今までの経歴などで、このシェフが作るのだから美味しい。と思われていないだろうか?
昔、幼いころ父親が狩猟で猪を狩って調理して食べたボタン鍋以上の美味しい料理が作れているだろうか?
作れていない。
あのボタン鍋以上の料理など作れている訳がない。
私が作る料理は本当に美味しいのだろうか?
私は決断した
私の評判や経歴など全てを排除した状態で、料理を作ろう
そして、本当の評価をしてもらう事を、、、
そうだ、子供がの評価がいい
子供なら純粋な評価をしてくれるだろう、、